declaration

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ドアを開けたところになんと転校生『アレク』がいた。 まさか人がいると思っていなかった俺は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。 こんなところにアレクがいるということは梨乃に用事だろうか。 奏多「どうした?…梨乃ならちょっと席外してるけど?」 アレク「いや……君に用事があって来たんだ。」 奏多「え?俺?」 突如走った緊張感━━━ 教室にいる時の穏やかな雰囲気とは少し違う。 奏多「何か困ったことでもあった?」 アレクの世話係を頼まれている俺。 分からないことがあれば、アレクは俺によく訪ねてくる。 何か急ぎの用事があってここまで俺を探しにきたのだろうか。 それならきちんと対応してあげなければ。 アレク「困ったことはないんだ。ん、聞きたいことがあって…」 グリーンの澄んだその瞳が俺を捉える。 外国人とこんな風にまじまじと向き合ったことがない俺はその瞳にドキリとしてしまう。 奏多「…ぁ…えっと……何かな?俺が答えられることなら答えるけど?」 すると、次の瞬間、アレクの口から出てきた台詞(セリフ)は驚くべきもので―――
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