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プロローグ
有り余る熱をほとんど放出して、尽きかけの欲望はそれでもなおエイトを高みへ昇らせようと体の中で暴れている。
それをなだめるように先端から滴る蜜を塗り込められて、甘い声がとまらない。
「あ……いぃ…気持ちいぃ、よおぉ…」
「かわいいな、エイト。好きな時に出せばいい」
ブレッドは滲む汗から色気を放ちながらも穏やかな笑顔でエイトの頭をなでる。反対の手では愛しい番を容赦なく高みへと昇らせながら。
飽くことなく互いの精を吐き出したあと、なお残る残滓を丁寧に扱くその手つきにエイトはなすすべもなく首を振った。
「やだ、ブレッドさんもいっしょ、に……やっもう、でるぅぅぅ」
ブレッドの首へしがみつき、懇願虚しくなけなしの欲を解き放った。
欲望が満たされると共に引いていく熱と入れ替わるようにエイトの胸には寂寞とした思いが去来していた。
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