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もぉ、照れるなって言いながら照れるのやめてもらえますかっ!?
温和が耳まで赤くしてそっぽを向いてしまっているのに気がついた私は、彼のその反応にさらに煽られてしまう。
「温和……そんなこと言いながら照れないでよ……。こっ、こっちまで余計……」
恥ずかしくなっちゃうじゃないっ!と告げようとしたら、温和が私をじっと見つめてきて。思わず何も言えなくなってしまう。
「なぁ音芽。こっちまで余計……なに?」
熱を多分にはらんだ瞳に直視されて、心臓が壊れてしまいそう。
照れた顔でこちらを直視してくるとか……ホント、反則だよ、温和……。
「俺なんかさっきからお前の可愛い反応に当てられっぱなしなんだよ。けど……さ、俺はそれでもお前に触りたいって欲望のほうが勝るんだけど……音芽、お前は違うの? 俺に、触りたいとか思ってくれないわけ?」
そ、そんなのっ!
「さ、触りたい……に決まってるっ。けど……温和、かっこ良過ぎて……恐れ多くて触れないんだもんっ。と、とにかく! めっちゃ恥ずかしいのっ!」
視線をふっと温和から外してそう言ったら、彼が肩の力を抜いたのが分かった。
「なんだ、それなら俺と同じじゃねぇか。俺もお前が可愛すぎてマジで参ってるんだって。――なぁ、ふたりともそれならお互い様ってことで……俺にも恥ずかしがってるお前の顔、もっと見せろよ。……俺もお前に……触って……欲しいんだけど……?」
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