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温和はブラの肩紐をズラして胸を中途半端に見えるようにしてしまうと、色付きに沿って指をやんわり這わせてくる。
温和の指がもどかしくそれを繰り返すうち、中心の敏感な部分が、ぷっくりと立ち上がってきたのが自分でも分かって。
触って欲しくてたまらないと、切ないくらいに疼くその感覚が恥ずかしくて、慌てて胸に触れる温和の手元から視線をそらした。
「温和っ、それ、イヤっ。恥ずか……しいっ」
思い切って訴えてみたけれど、温和は返事をする代わりに私の秘所に指を這わせてくるの。
「ひぁ、ヤッ、――ダメっ」
思わず足をギュッと閉じたら、それに抗議するみたいに温和に、膝裏を抱え上げられてしまった。
途端スカートがはらりとめくれて、ショーツに包まれたお尻が剥き出しになる。
「温和っ、や」
首を一生懸命振ってイヤイヤをしてみせたけれど、温和は聞いてくれなくて。
「さっきからお前の口、ダメとイヤしか聞かせてくんねぇのな?」
じっと見つめられてそんな風に言われてしまったら、私はその言葉を言えなくなってしまう。
「でもっ、恥ずか……しい、の……」
イヤ、とダメ、以外で私が言えるのは「恥ずかしい」だけ。
ギュッと眉根を寄せて温和を涙目で見つめたら「恥ずかしがってる音芽、最高に色っぽい」って、ニヤリとされた。
何これ、逆効果!?
温和の指先がショーツのウエスト部にかかったのが分かって、ダメもイヤも言えない私はギュッと温和の手を握った。
それはダメ。恥ずかしいからイヤ。
そういう気持ちを込めて温和の手を止める指先に力を込めたら「俺、さっき何て言ったっけ?」と静かな声音で尋ねられた。
温和はさっき、私の手をベッドに縫い付けるように押さえつけてから……。
「じっと、って……言った」
恐る恐るそう答えたら「正解」と微笑まれて。
「だったらその手、どうしたらいいか分かるだろ?」
と冷ややかに見下ろされる。
私は温和の手に載せた指をゆっくりと外すと、さっき彼にされたように両耳の横に置いた。
まるで小さく諸手をあげて、温和に降参しているみたいな、そんなスタイル。
「いい子」
温和がそんな私を褒めてくれて、不覚にもその声にドキドキしてしまう。
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