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「……だってね……」
熱に浮かされた瞳で見上げて拗ねたように言葉をつむぐ。
「ん?」
温和が優しく問いかけてくれるのへ、
「だってね、温和とのキス、すごく気持ちい、……から」
思わずそう言ってしまってから、ハッと我にかえってにわかに恥ずかしくなった。
私、何言ってるのっ。
だけど温和は、予定外に聞かされた私の告白に過剰なくらい反応してくれて。
「お前、最近ホント凶悪だわ……」
小さくつぶやいて、ズボンのポケットからスキンをひとつ取り出すと、もどかしいように自身につける。
「あんま、ほぐしてやれてねぇけど……挿入れて……いいか?」
温和が、私をギュッと抱きしめて耳元に懇願するように熱を吹き込んでくる。
いつもなら余裕綽綽で私を見つめる温和の、切羽詰ったようなその声。
それがすごくすごく色っぽくて――。
「ん……」
期待にゾクリと身体を震わせながら小さくうなずくと、すぐに入口に温和の熱があてがわれた。
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