■早く食べ終わって?/オマケ的SS⑦

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***  家に帰ると、持ち帰った食材を2人で手分けして冷蔵庫に仕舞う。  その途中。  バリバリッという音に温和(はるまさ)の方を振り返ったら、さっき買って帰ったばかりのアイスのパッケージを開けているところで。 「ねぇ、だからまだ夕飯前だってば」  私は「食べるなら夕飯の後!」って言ったんだけど、温和(はるまさ)、聞いてくれないの。 「部屋ん中、まだ冷えてなくて暑いし、これくらいじゃ夕飯にゃあ差し支えねぇって。――な?」  言われて薄水色の四角い塊を「はい」と差し出された。  そうしながら、残り4本は箱からバラして冷凍庫に仕舞う。  箱があると嵩張るから、が温和(はるまさ)の主張だったけど、だったら箱入りなんて買わなきゃいいのに。 「やっぱりソーダ味」  別に嫌いではないけれど、何となく不満タラタラにそう漏らしたら、 「夏といえばこれだろ」  言って、ニヤリと温和(はるまさ)が笑うの。  その笑顔に、私は思わず目を奪われた。  だってね、一瞬、子供の頃の彼の姿が、その笑顔に重なった気がしてドキッとしたんだもん。
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