■おはようございます?/オマケ的SS⑨

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「……音芽(おとめ)さん、朝から……大胆ですね」  薄っすらと温和(はるまさ)の目が開いて、スッと伸びてきた左手に、頭を抱えられるように引き寄せられて当然のように唇を塞がれる。 「んっ、……」  温和(はるまさ)、口調も表情もトロンとしてるし、まだ寝ぼけているような……?  半覚醒にしか見えないのに、温和(はるまさ)のキスの手管はいつもと変わらない。  口中にぬるりと熱い舌を滑り込まされて、口蓋(こうがい)をやんわりと擦られた途端、ダメだと思うのにゾクゾクとした快感が駆け上がってきた。 「……っ、ん」  最近温和(はるまさ)と、前みたいに肌を重ねていないからかな。私自身もほんの少しのことですぐに身体が火照ってしまっていけないの。  一瞬で温和(はるまさ)のキスにほだされそうになった私を、お腹の中からポンッと蹴ってくる存在が、現実に引き戻す。  うん、そうだね。  を遅刻させるわけにはいかないよね。 「は、るま、さっ、……ダ、メ、っ。お願っ、起き、て?」  私は一生懸命温和(はるまさ)のほっぺをペチペチ叩いて彼の覚醒を促した。 「ん? ……音芽(おとめ)? ちょっ、(いて)ぇよ……」  今度こそしっかりと温和(はるまさ)の視線が私を捉えたのを確認して、ホッと息をつく。
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