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全裸になって、胸と下腹部を隠すようにして所在なく俺の前に立つ音芽に、「そこ、膝立てて脚、開いて座って?」とベッドを指さして指示を出してみる。
「俺が触るとすぐにトロトロになって濡れてくるトコ、自分から広げて見せて?」
触れなくても、視線だけで音芽が反応してくることは、経験から知っている。
それを自分で見せろ、ってこいつ的にはかなりハードルが高いはずだ。
「は、温和……、それはさすがに恥ずかしい、からっ」
「――けど、出来るよな?」
ソワソワと俺に助けを求めるように見つめてくる視線を跳ね返して。そう畳みかけて一蹴すれば、音芽が観念したように涙目でベッドに腰掛ける。
「音芽、お前の全ては俺のものだって実感させてくれよ。いいだろ?」
ここまでくればあと一押し。
飴と鞭を使い分けて、強請るように優しく促せば、音芽が一瞬瞳を見開いて……。
そうして意を決したように膝を立てて、脚を少しずつ開くんだ。
さて、音芽。
次は何をしてもらおうか?
バレンタインデー終了まであと1時間半。
日頃はしてもらえないこと、たくさんしてもらうから。
覚悟しとけよ?
END(2021/02/13)
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