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2.好きじゃないとか嫌いじゃないとか
「とりえずさ、飯はお前ん家で食わね?」
温和から、料理を持って大移動するより音芽の部屋で食べてから温和の部屋に移動する方が効率的だろ?と言外に含められて、音芽はハッとする。
それもそうなのだ。
どうして思いつけなかったんだろう?
20時までに温和の部屋に行かないといけない。
音芽の頭にはそればかりがあって、そういう柔軟さを欠いてしまっていた。
音芽はいつだってそんな感じで、よく実兄の奏芽にからかわれるし、温和からも呆れられてばかりなのだ。
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