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仕事で温和と二人で県外に研修会に出た帰り道。
事故があったみたいで、道路が大渋滞。うそみたいにべったりと車が動かなくなってしまった。
窓の外は梅雨らしくシトシトと雨が降っていて、車内にはワイパーの音だけが定期的に聞こえている。
アイドリングストップ機能搭載の車って、停車中はエンジンが止まるからエアコンも切れちゃうんだ。
何となく曇り始めた窓ガラスを見つめて、ぼんやりとそんなことを思う。
あまり曇ったら運転に支障が出ちゃうかな。
窓少し開けたら違うかな。
そう思ってパワーウインドウのスイッチを押して、ほんの少し車外から空気を取り込む。
そうしながら、ハンドルを握る温和の横顔をチラチラと盗み見て、やっぱり温和、かっこいいなぁと思ったのは内緒。
あーん。でも……ダメ。
慣れない場所で一生懸命小難しい話を聞かされたからかな、段々眠くなってきちゃった。
だからって、運転してくれている温和を置いて、私だけ助手席で気持ちよく眠るわけにはいかない。
一生懸命あくびを噛み殺しながら、眠気と闘いつつも、思いを巡らせる。
どうやったら眠らずに済むかしら。
出来れば、温和も退屈しなくて済むような何か。
そこで私はふと閃いたの。
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