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「俺も……音芽のことがたまらなく愛しいよ」
日頃だったらどうしても照れて言えない言葉も、熱に浮かされたように喘ぐ音芽になら言える。
本当はこんな卑怯な状態でじゃなく、まともな時に、「愛してる」って伝えてやりたい。
俺は自分のひねくれた性格が心底嫌になることがあるんだ。
「温和、もう1回、聞かせ……て?」
俺に中をこすられながら、それでも懸命に音芽が愛の言葉を乞うてくる。
「――俺のすべてはお前のものだよ、音芽」
さっき、お前が『I Do It For You』を弾いてくれた時に話しただろう?
「愛してる……、音芽。――お前が、欲しい」
言葉だけじゃ伝わらないなら、身体に教えてやろう。
音芽の中をかき回していた指を内壁をこすりながら抜き取ると、もどかしいみたいにショーツの左側の紐も解いて音芽の下腹部から小さな布を取り払う。
俺の愛撫に反応してトロトロにとろけた秘所からの密で、しとどに濡れそぼった下着から音芽の甘酸っぱい香りが俺を誘うようにふわりと香り立った。
風呂上りに、音芽を抱く気満々で用意していたゴムを付けて、今すぐにでも音芽の中に分け入りたいという衝動に駆られた俺だったけれど、椅子の座面に糸を引くように音芽の愛液がこぼれ落ちたのを見て、気が変わる。
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