スタ特⑥『Eight years later』

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***  和音(かずね)温和(はるまさ)を家に残して、私は自転車で近所のスーパーに買い物に来ていた。  ついうっかり、お砂糖を切らしてしまっていて、大慌てで買いに出たの。    そこで私と同じぐらいの髪の長さをした女の子と歩く、よく目立つ金髪の長身を見つけた私は、思わず立ち止まってしまった。 「お兄……ちゃん?」  だと、思う……。  じゃあ、横にいるおさげの女の子が……前に話してくれた……本気の彼女?  うそ、うそ、うそぉ~~~。  私、心の準備できてないっ。  何の気なしに自分の姿をふと見たら、ひゃー!  私ったらエプロンをつけたままここまで来ちゃってた。  慌ててエプロンを外して買い物カゴに放り込んでから……はたと動きが止まる。  声を掛けていいものか否か――。  戸惑いながら呆然と立ち尽くしていたら、ふとこちらを振り返ったお兄ちゃんに、見つかってしまった。
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