■*あなたがお尻に触れる理由/気まぐれ書き下ろし短編

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「はる、ま、さっ……、大、好きっ――」  温和(はるまさ)に、下からグッと突き上げられたタイミングに合わせて吐息とともにそうつぶやいたら、自分の中で温和(はるまさ)が一際大きく張り詰めたのが分かった。 「あんま、……煽ってくんな。バカ音芽(おとめ)っ」  甘く(かす)れた切ない声を出して、温和(はるまさ)が音芽を抱く腕に力を込める。  これから先もずっとずっとこんな風に求め、求められる関係でいられたら。  音芽は涙で潤んだ視界で、大好きな温和(はるまさ)の艶めいた表情を見上げながら、心の底からそう願った。     END(2021/06/09)
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