3103人が本棚に入れています
本棚に追加
「はる、ま、さっ……、大、好きっ――」
温和に、下からグッと突き上げられたタイミングに合わせて吐息とともにそうつぶやいたら、自分の中で温和が一際大きく張り詰めたのが分かった。
「あんま、……煽ってくんな。バカ音芽っ」
甘く掠れた切ない声を出して、温和が音芽を抱く腕に力を込める。
これから先もずっとずっとこんな風に求め、求められる関係でいられたら。
音芽は涙で潤んだ視界で、大好きな温和の艶めいた表情を見上げながら、心の底からそう願った。
END(2021/06/09)
最初のコメントを投稿しよう!