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「だって、慣れてるでしょう? こういうの」 「あー。まあ。そうっちゃそうですけどね。 でも一応ちょっとは緊張しますよ。初めての人とご飯食べるのって」 「そう、なの?」 「そうですよー。誘うのもちょっとドキドキしますしね」  そうなんだ。とびっくりしつつもちょっと納得。  だって今日はいつもの田山さんと違う雰囲気がある。今だっていつもより饒舌な気がする。 「嫌じゃないかなとか。お店もここでいいのかなって考えたり。 下谷さんは、あんまり人とどっか行くのとか好きじゃなさそうですよね」 「そんなことないよ!」 慌ててそう言うと、 「あ、そうです? でもなんかあんまつるんだりしなさそう」  そうだけど、それはそうなんだけど。  でもそれはつるみたくなかったわけではない。断然ない。 「それは、してみたかったけど出来なかった、に近いです」 「あー……」 納得したように、頷く田山さんに私たははは、と苦笑する。
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