巫女

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巫女

何でこんな事になったのだろう…? 俺は頭を撫でながら自分の住んでいる村の森で薪を拾う。 「あぁ…サボった罰か…」 思った事がつい口に出ていた。 薪を拾う当番だったのに、サボったせいで親父から拳骨を食らい今こうして薪を拾っている。 「ライアー!」 そうこうしている内に、遠くから聞き覚えのある声が聞こえてきた…姉のエミリーである。 姉はエプロン姿のまま長い髪を風になびかせながらこちらに向かって歩いてきた。 「何しに?」 「サボってないか見にね!」 「そーですか…」 短く呟いて薪拾いを再開する。 「ねぇ、ライア?」 「ん?」 「今日はやけに森が騒がしくない?」 「そうか?」 「気のせいかなぁ…」 姉がそう言い残して踵を返し家に帰ろうとすると、森の奥から叫び声が聞こえた。 「今の聞いた?」 「あぁ!聞こえた!」 叫び声がした方を見ながら答えた。姉も視線を声がした方に向けている。 「今のは…?」 「女性…?の声…」 ガサガサ! 茂みが音を立てて動くと同時に何者かが飛び出してきた。 「居たぞ!追えー!」 それと同時に罵声が飛んでくる。 「チィッ!追われてる!」 俺は飛び出してきた人物に向かって走りだし、手を掴んだ。 「ひぃっ…」
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