新しい日常

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店長に返事をする機会は、今までにいくらでもあった 不審者のことを懸念していた店長は、誰からかに聞いたのか早朝にアパートにやって来て新聞配達に付き合ってくれた 私が数週間前に新聞配達のバイトを辞めるまで、店長はほぼ毎日、私のアパートに来てくれた それから一旦自宅に戻ってから、またカフェのバイトの時間になると私を車で迎えに来てくれた 帰りも送ってくれた 店長の送迎は毎日だったので、ただのバイトでそこまでしてもらって申し訳ないと思いながらもとても安心していたのも確かだった ただのバイトなのに、そこまでしてくれるのは私のことが好きだから…… そう思って、嬉しいと感じた でも、その気持ちは店長のことが異性として好きという気持ちとは違うものだった
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