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その作業は、ずっと続いた。
中学校、高校、そして大学……。
僕の嘘つきノートはどんどんたまっていき、積んでいくと自分の背の高さぐらいまでになった。
大学三回生のときに、このノートを元に小説を書いた。
その小説をある文学賞に応募したところ、最終候補までに残った。
僕はそれからたくさんの小説を書き、文学賞に応募し続けた。少しずつ大きな賞をとれるようになった。
あのノートがあるから、題材はとぎれなかった。
やがて、僕は小説家になった。
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