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もうなんだか、このままキュン死にしそうだ。
「真志喜…、真志喜…っ」
「あ、んん、はっ、ぁあ…っ」
汗が滴る。
顔にかかる前髪が邪魔で、片手で乱暴にかき上げる。
布団を掴む真志喜の手に指を絡めた。
握り返されることに、込み上げてくるものがある。
「も、だめ…っ、イっちゃ、あ…っ」
「っ、うん…。俺も、もう、限界…っ」
体を倒して、ギュッと真志喜を抱きしめた。
更に真志喜の奥に押し入り、激しく腰を打ち付ける。
熱を吐き出したのは、ほぼ同時だった。
室内に、2人の荒い息遣いだけが聞こえる。
すると不意に、真志喜の手が伸ばされて、俺の目元を親指でなぞった。
見下ろした先の真志喜が、眩しそうにその目を細める。
「迅の、目…」
「俺の目…?」
「初めて見た時…、すげぇ、キレイだと思った…」
「!」
突然の告白に固まる。
真志喜がよく俺の目を見ているのも、それを隠すことを良く思っていないことも知ってた。
でもまさか、あの時に真志喜がそんなことを思っていたなんて…。
この目が嫌いだった。
あの母親に似た目が、憎らしくて、恐ろしかった。
だけど、そんな目でも、俺の最も大切な人は好きでいてくれると言う。
「……初めて自分の目、好きになれたかも」
そう言って笑うと、真志喜も笑った。
こんな無防備で純粋な真志喜の笑みは初めてで、言い表せない感情で胸が熱くなる。
真志喜…、俺だけの真志喜。
もう二度と、離したりしないから。
だからずっと、俺の側にいてくれ…。
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