鏡の中の

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「ねえねえ、一緒に帰ろう。道、同じ方向でしょ?」 「あ…うん!!」 帰り道、ランチの時に特に話の合った女の子が声をかけてくれた。 このまま、「親友」になれたりするのかな… そんなことを考えながら、夢見気分で歩いていると。 「あいつらが!あいつらが出たぞ!」 「つかまえろ!食べ物を盗んだんだ!」 「イヤッ助けて!」 遠くから、悲鳴と怒号が聞こえてきた。 「え、なに…?怖い…」 「ち、違う道から帰ろう」 そう言って向きを変えた途端、横道から二人組のあいつらが飛び出してきた。 手には、大きな刃物を持っている。 しまった、鉢合わせしてしまった。 「イヤッ、バケモノ!」 友達は、あいつらを見るのが初めてだったらしく、腰を抜かして道にへたり込んでしまった。 初めてできた友達だもん、わたしが守らなくちゃ! わたしは両手を大きく広げて友達の前に立った。
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