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どうせ、追いつけやしない。追いつけや…。
そんなことを思ったところで、心臓は爆音を鳴らして妨害行為をしてくる。虚ろな目になり、走ることに夢中になってしまう。
そのため、視界が狭まっていることには全く気がつかなかった。
「おい!いたぞ!」
「くそっ」
横の路地裏からぬっと飛び出てきたのは、真っ白なコートに身を包んだいかにも胡散臭い連中。
警察?宗教団体?そんなものだったら、とっくにこの国から飛んで、行方を晦ましてる。
つまり、連中は『晦ましても意味が無い奴ら』ということになる。
俺にとっての脅威だ。
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