02.friends

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「こいつはハワード・クロスという31歳男独身。趣味は犬の散歩そしてパン屋巡りと、どうしてもイメージが湧かない不思議さが特徴。彼は高収入のアルバイトと称して僕が引き入れ、君の身代わりになってもらったのさ。同意は勿論してる。金も渡した。だから、彼は不服ではない、QED」 その淡々とした話し方に、違和感を感じる。 「本当に俺の身代わりになっても良いって思ったのか?危険だと思わなかったのか?怪しいと勘づかなかったのか?」 「もういいじゃないか。済んだことだ。気にしなくても生きていける。それに、」 君にはもう頼る所なんか無いじゃないか。 「…人の弱さにつけ込もうとするのが相変わらず上手いな」 そう苦々しく言うと、 「でしょう?もっと褒めてくれてもいいんだけど」 と、あっけらかんとした態度で流された。 こういう飄々(ひょうひょう)とした感じがあんまり気に食わない。けれど、助けてくれたのなら素直にお礼ぐらい言わないと。
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