38人が本棚に入れています
本棚に追加
1 真澄
――私の目覚ましのタイマーは毎朝四時にセットしてある。
日の出とともに生活する習慣がついているのか? そんなことは決してない。ついでにいうと日の入りとともに寝るわけでもない。ならばブラック企業に努めているが故、早朝から深夜まで休憩も食事をする時間も与えられず、馬車馬のように働かされているのかといえば、それも違う。
――じゃあ何故か。
全ては愛のためだ。そう言い切ってしまえば聞こえがいいが、幼馴染の琉一に弁当を届けるために早起きをしている。ただそれだけ。
最初のコメントを投稿しよう!