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第1章:相談屋という生き方
今日最初のお客は明日整形手術するという
キャバクラ嬢だった。
彼女曰く可愛い方が頑張らなくても
楽にお金を稼げるらしい。
元々は大学で語学の勉強をしていたのだが
女の子が成功する為には
親が金持ちだとかめちゃくゃ頭が良いとか
最初から恵まれた人でないとダメだと悟り
その道から外れた自分は大学を中退し
水商売で生きていく事を決めたという。
「また予約しますね」
アパートを出る前に彼女から
そう言われた椎名圭は
明日の整形手術を前に少し不安がる彼女に
声を掛けた。
「貴方の仲間やお客さんはきっと
綺麗になったって喜んでくれますよ」
そう言われた彼女は嬉しそうで
少し涙ぐんでいた様に見えた。
彼女のアパート部屋にはお客さんや
仕事仲間と一緒に映った写真が飾ってあった
他人を愛せる人は自分自身も愛されてる…
彼女ならきっと大丈夫だ。
圭はそう思った。
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