4人が本棚に入れています
本棚に追加
食事の準備が出来るまで一旦サラサの部屋に行った。
サラサは相変わらず言葉数も少なく血の気が引いた青白い顔をしていた。
「今日は...よそうか。」
サラサがポツンと呟いた。
「今日どうしてもって訳じゃないけど、せっかくご両親が時間取ってくれてるんだし...」
桜子が言った。
「わたし怖くって仕方ないの。かあさんがなんて言い出すか...
とうさんも怒り出すと怖いし...どうしよう。」
いつものサラサじゃなかった。
「ねぇ、サラサ。怒られても分かってもらえなくても知らせるべきだよ。
事実は事実だし真実を教えてもらうのはわたし達の権利だ、って言ってたのはサラサだよ。わたしもそう思うし何一つ間違っていないと思う。
それに...わたしの両親でもあるんだよ。」
サララはサラサを見つめて言った。
「うん、分かった。そうしよう。
サララの言う通りだよ。
この事は隠しておくべきじゃないし、隠し通せないと思うよ。必ず通らなきゃならないし、わたし達がもっと先に行く為の一歩だもんね。」
サラサの眼の奥に光が射したようだった。
扉をノックする音が聞こえて、
「食事の準備が出来ました。」
お手伝いさんの声が廊下に響いた。
最初のコメントを投稿しよう!