施設訪問

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それから数日後、桜子の誘いでサララの家に集まった。 ジュースやコーヒーが置かれたテーブルを囲み長谷部も交えて4人がソファーに腰掛けた。 いつもの桜子の夢の話だった。 「今日は忙しいのに集まってくれてありがとう。 いつものように夢を見たの... 私は病室から外を見てるの。近くで空気を送っているような機械の音がしてた。振り向くとベッドには白髪交じりのオバさんが呼吸器とか点滴とか付けて色んな機械に囲まれていたの。すると突然そのオバさんが起き上がったの。私...その人を見て驚いて尻餅をついたわ。 どうしてかって... 顔を見たら2人にソックリなの、年はとってたけど... 多分...間違いなくお母さん...二人の。 そしてそのオバさんは言葉なく深くお辞儀をしてまた横になったの。 私は何だか懐かしい感覚を覚えながらまた窓から外を見ると川の水が溢れ出して流されて来た白い車が電柱か木かに引っ掛かったの。よく見ると車窓から人が身を乗り出しているんだけど動かないままだった。そしたら漁船が流されて来て乗っていた人達が車からその人を救い上げたの。 私は良かったって思いながらホッとした気持ちで目が覚めたわ。 だけど... 最近思うんだけど私って二人にとってどんな存在なんだろうって... 何か役に立ってるのかなぁ...それとも逆に惑わせているかも? そんな事思うの。 あくまでも夢の話だから... 二人のためなのか、私のためなのか? 何の為なのか分からなくなって...」 「桜ちゃん、わたし達3人の未来のためだよ。 きっと夢なんかじゃなくて時空みたいなものだと思うの... 上手く説明できないけど... 行くべき所とかやらなきゃならない事を示してくれているんだよ。 だってわたし... 死んでたかもしれないし... 何か大きな力でわたし達を導いている気がするの。 それにこの間わたしだって施設で見たって言ったでしょ... お母さまがわたし達に... 探してって言ったのを。」 サララはサラサと桜子を見つめて言った。 「うん、桜子とサララの時空にはお母ちゃんが生きて待ってるって事だよね。だったら探しに行こうよ... お母ちゃんを。」 サラサは皆んなを見ながら言った。
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