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桜子の夢
「2人の赤ちゃんが別々のカゴの中で寝かされていた。
母親の顔はよく分からないのだけど、まだ若く2人の赤ん坊を溺愛しているようだった。
すると今度は車の中にいて後部座席に二人の赤ん坊が寝かされているのだが母親は物凄いスピードで車を走らせている。
どうしたの?チョット飛ばし過ぎだよ、と思いながら外を見ると黒い水がみるみる内に車を取り囲んで来た。するとフワリと車が浮きコントロールを失くしてしまった。
母親は後部座席にいるカゴの中の赤ん坊を何とか車から出そうとドアを開けようとしたが水圧で開かなかった。
水が上がって来ていたが窓を開けて二つのカゴを黒い水に浮かせた。
そして母親も窓から出ようとするのだけれど、水の流入が激しくて外へ出れなかった。
その時、母親は流れて行く赤ん坊を乗せたカゴに向かって叫んだ。
サラン!サラサ!絶対に生きるのよ!」
その時、車窓から叫ぶ母親の顔をハッキリと見る事が出来た。
サララとサラサにそっくりだった...
「ごめん...」
桜子も話しながら悲しくて言葉に詰まっていた。
「あくまでも夢だから...
そんなに本気にならないでよ。
多分、二人の事を最初から姉妹って思い込んでたからこんな夢見ちゃったんだよ。」
桜子はそう言って目を伏せた。
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