11人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーーーーーーー
「お前は俺がぶっっ潰す!」
怒りのままに力を解放する万丈。
「おい…!お前ちょっと落ち着け!」
次々、万丈の拳が郷原に繰り出される度に溶岩が飛び散る。
その余波は後方にいた女性を巻き込みかねない。
「ったく…!」
聞く耳を持たない万丈。
かと言って下手に止めれば敵の思うつぼになる。
『ジンバーマロンッ!ハハーッ!』
鎧を纏い、余波といおりんの間に入り盾になる。
「ぐ…う…!」
「だ、大丈夫ですか!?」
「へーきへーき!いつもの事っすから!」
心配そうに俺を見るいおりん先輩に目一杯強がってみる。
だが…
“さっさと片付けろよ万丈…!”
ぶっちゃけあまり持ちそうにないのが本音だった。
「うぉおおおおおお!」
手甲を手にし、前面のボタンを押すクローズマグマ。
『ヴォルケニックッ!ナックルゥ!アチャーーーーー!』
紅蓮の業火というのすら生温い莫大な熱エネルギーを宿した拳が黒鎧を融解させ…
刹那、大爆発を起こした。
が
「ぐ…!」
クローズの腹を捉える一撃。
あの爆炎を掻い潜り、郷原は一撃を狙っていたのだ。
「万丈ーーーーーーーーー!」
最初のコメントを投稿しよう!