第1章:村

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第1章:村

ジェームス王がその村に着いたのは 隣国であるカバス公国への遠征を終えて 王宮へ向かう帰路(きろ)の途中であった。 自分に逆らう人間は容赦なく処刑し 領民(りょうみん)に重い税を課して 自分自身は贅沢の限りを尽くす。 『暴君』として広く知られる彼だったが (いくさ)には強く 他国との戦争に負けた事がなかった。 今回のカバス公国との戦も大勝利に終わり 自国のブリタニア王国の軍勢を引き連れ これから王宮へ戻らねばならないが 2~3日行軍しなければたどり着けない。 仕方なく戦地と城の中継地点にある 村で一晩休息を取る事になった。
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