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大きな魔法陣に押し込まれるように入って、トレフル・ブランは瞳を閉じた。
(この四人での旅も、ひとまずは終わりか)
色々あったなと、思い返せば感慨深い旅だった。
駅のアナウンスが流れ、魔法陣に強い魔力がみなぎり、光り輝き始める。
(さようなら、雪の王国、パゴニア)
体中を圧倒的な浮遊感が包み込み、次いで体中がばらけるような感覚があり、強い光の中でまた再構築されるような感覚。
次に目を開いた場所では、きっと雪は降っていないだろう。代わりに、近代的な建物が所狭しと並ぶ、大都市に立っているはずである。
見習い魔導士としてのトレフル・ブランの旅は、これにて幕を下ろす。
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