プロローグ

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タイセイは、痛みを求めるかのように、腰を激しく上下に動かし始めた。全く慣らしていないのにスムーズなのは、タイセイの血だろうか。ぱちゅ、ぱちゅと水が跳ねるような音がした。 「はぁ、はぁっ、っう、あー」 タイセイは相変わらず獣みたいだった。そして何故か、腰を振りながら俺の折れた左腕にキスを繰り返す。汗や涙、鼻水で崩れたタイセイの顔は汚かったが、興奮した。腕にキスを繰り返し、たまに吸って所有印を付けるタイセイは、相貌に似合わず、地獄の女神みたいだった。 俺も、コイツがいるなら、地獄に行ってやりてぇ。 そう思えるくらい。
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