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ハルオは舐めることに必死になっていたから、俺が何を企んでるのか、全く分かっていないようだった。
「んっ……んんっ!?」
突然、ハルオが顔を歪め、俺を見たが、痛みでなかなか頭を動かせないようだ。当たり前だ、痛みを与えてるのは俺だから。
ハルオが俺の首を必死に舐めている間、俺の口元にはハルオの綺麗な髪があった。……これ、引っ張れば痛がるよな。とか考えて、歯で髪を挟んで思いっきり引っ張ったんだ。そりゃあ、痛ぇよな。でも、止めない。
「なっ、な、にしてる、んだ!!」
ハルオは必死に頭皮を押さえている。顔は痛みに歪んだまま。ハルオが男言葉に戻って、思わず笑っちまった。
それを見たハルオは、驚いたようで目を見開いた後、目をとろんと潤ませて恍惚した表情を浮かべた。え、何。ドSじゃなかったのか?
「あぁ、やっぱり、アンタしかいないーー宇一だけ、アタシの神さま、俺の恋人、アタシの生きる意味、俺の唯一、永崎ハルオのーーー愛する人」
一人称がどうなっているのやら、めちゃくちゃだったけど。俺は、こいつにめちゃくちゃ執着されているのは間違いないらしい。
頭がおかしいのは、どうやらここにも居たようだ。
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