プロローグ

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でも、今までだって思えばそんなんばっかだ。ヤって、情を持たれて、冷たく切り離して、執着されて、俺はいつも情を受け取れない報いをこの身に受けてきた。 時には刺され、時には呪われ、時にはストーカーされ、…今回は監禁され。厄介なことこの上ないが、簡単に性欲を満たせる人生には満足していた。人を簡単に惑わせられるこの容姿にも。 俺が、情を持ったのはこの世でただ1人だけ。だが、アイツに対して感じたあの気持ちは、確かに"愛"だったのだろうか。それすら分からない俺は、またこうやって罪を重ね、この身に相応な罰を受けるしかなかった。 「宇一…宇一ぃ…愛してるんだ……」 コイツの情も、レンやタイセイの情も……、果たして受け取れるのか。
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