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「宇一は、この状況で、どうしてそんなに落ち着いてられる?」
「俺?…あー、何でこうなってんのかよくわかんねぇけど、レンとか、タイセイが悪いヤツじゃ無いって知ってるからじゃね?」
「……本気か?俺はお前よりガタイが良いんだぞ。それに、お前は手足が不自由だろう。この場でこうやって痛めつけることだって簡単にできる」
そう言うと、タイセイは、俺の左腕を外側に思いっきりそらす。バキ、と嫌な音がしたと思ったら、左腕に全く力が入らなくなっていた。予想外の痛みに、息が止まった。
「…っうぅ」
マジ、冷や汗が出るくらい痛い。コレ骨絶対折ったよな?てか、素手で折るなんてすげぇなコイツ。
「これでも、怖くないなんて言えるのか?」
「…っ、脅し、だろぉ?お前が本当に容赦なかったら、ここで右手やるだろ?っ、そーゆーとこ、やさし、んだよ」
「……お前、いつか簡単に死にそうだ」
「っ、ここで、監禁されてる時点でマトモじゃねぇよ」
「ハハッ、確かにな。………なぁ、キス、していいか?」
「あ?許可、なんて、ひつよーなのか?勝手にすれば、いいじゃねぇか」
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