プロローグ

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そう言うと、タイセイは大きな体で覆いかぶさってきた。折った腕にも容赦せず、両手首を掴んでくるから、痛すぎて呻いた。 「あぁ、悪いな。……でも、この怪我は俺のせいだって思うと、気分がいい」 そう言って男らしい顔に満面の笑みを浮かべ、次の瞬間には唇に貪りついてきた。いきなりするもんだから、歯が当たったが…そこからは舌を互いに絡ませて、互いのなるべく奥深くへ行こうと、無我夢中でキスをした。絡み合った唾液が俺の口を伝う。本能のまま、獣同士のキスだった。
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