第一章『脅迫状』

2/31
487人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
「最近レナの様子がおかしいと思わない?」 校舎に向かって歩き出したナオの隣に並びながらトモが言った。 「そういえば、レナ最近付き合い悪いよなぁ」 「でしょ?だから私気になってレナに聞いたのよ。そしたら」 キーン、コーン、カーン、コーン キーン、コーン、カーン、コーン トモが話している途中でチャイムが鳴った。 「ヤバイ!午後の授業が始まった!走るぞ!」 そう言うと、ナオはトモの手を握り走り出した。 突然のナオの行動に驚く暇もなく、トモも一緒に走り出す。 その時、校舎の二階の窓から 「お~い、お二人さ~ん!急がないとアゴ入り娘が来ちゃうよぉ~!」 という声が聞こえてきた。 (あの声はリナだな) ナオは気づいたが、構わず走り続ける。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!