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そんな事を考えながらナオは歩いている。
前の方では、マサがレナの家から貰ってきたどら焼きを食べている。
「いつ貰ったの?」「てか、まだ食べるの?」そんな感じでトモとリナが聞いていたような気がする。
そのトモとリナは、今夜のドラマの展開を予想して盛り上がっているようだ。
「女はいいねぇ~、暢気で」なんて言おうものなら、間違いなくリナの回し蹴りをお見舞いされるだろう。
残りのタカはというと、レナの家からず~っと一人で物思いに耽っているようだ。
おそらくイレブンの事を考えているのだろう。
(まっ、こいつが考え込むのはいつものことか)
と思った後、ふと顔を上げると、目の前に見える光景に思わずナオは叫んでいた。
「なぁ、お前ら!顔上げてみろよ!」
ナオの声に促されて、みんなが顔を上げる。
「・・・キレイ」
トモとリナが同時に呟く。
ナオ達が見上げた空は、綺麗な夕日色に染まっているのである。
「よ~し、お前ら!あの夕日に向かって競争だ!」
ナオが調子に乗って、熱血先生口調で叫ぶと
「青春ドラマかよ!」
案の定、見事なまでにハモられた総ツッコミをくらってしまった。
もちろんこの後、大爆笑になったことは言うまでもない・・・
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