第二章『四人のイレブン』

6/21
前へ
/131ページ
次へ
「そんじゃ、おじさん二人目は?」 タカを褒めるのに飽きたマサがいつの間に取り出したのか、ポテチの袋を開けながら吾一に聞いた。 (そういえば、今日はジュースしか出されていない。いつものマサなら、すぐにでもお菓子を取り出すとこなのに・・・なぜだ!?・・・ん、そういえば・・・さっきマサが「でも火のない所に・・・」とか言ってた時、なんかあいつの口モゴモゴしてたよなぁ・・・あっ、そうか!あいつ隠れて食ってたんだ!ったく~、しょうがねぇ奴だなぁ。・・・でもマサはマサなりに気を遣ってたのかもなぁ。今は雰囲気が良くなったからいいものの、一時はどうなることかと思ったし・・・まぁ、今回は許してやるかなぁ) マサの横顔を見ながら、ナオはこんな事を考えていた。 そんなこととは露知らず、マサはいつものように笑顔でポテチを食べ始めている。 そんなマサを見てみんなは呆れ笑い状態だったが、吾一が話し始めたのでそちらに注目しだす。 「二人目は、常務の冴島彰君。彼も山本君と同じく私が以前から目をかけている中の一人で、仕事の方もよく出来る人物だ・・・ただ、女性問題が絶えないのが欠点ではあったのだが」 「女性問題というと?」 タカが真っ先に質問する。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

484人が本棚に入れています
本棚に追加