第二章『四人のイレブン』

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「なるほど・・・ところで、おばさん。最近美雪さん何か冴島さんの事で言ってませんでしたか?」 タカが佐恵に聞くと、 「ん~・・・そういえば、息子さんが大きくなってきたから、そろそろ養育費値上げしなきゃって言ってたわねぇ」 記憶をたどりながら話している。 「そうかぁ、冴島君は養育費を払わされているのか。まぁ、これも身から出た錆というやつかな。・・・なぁ、母さん。ところで美雪君の息子さん、なんて名前だったかな?」 「あなた忘れたんですか?・・・」 吾一が佐恵に美雪の息子の名前を聞いている。 どんな名前かとナオが耳を傾けようとしたら、いつの間にか隣に座っていたレナが話し掛けてきた。 さっきまでナオの隣にいたリナは、なぜかマサとポテチの取り合いをしている。 タカは相変わらず物思いに耽っていて、トモは吾一から聞いた情報をメモしているようだ。
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