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「え~と、次は三人目だったかな?三人目は部長の中浦雅良君。彼はこの四人の中でも特に私が目をかけていて、社内では若手のホープと言われているんだ」
「そうそう、その上元サッカー部で、身長も高くてイケメンなのよねぇ」
いつの間に戻って来たのか、レナがソファーに座りながら言った。
その顔は、さっきまでの涙が嘘のようにスッキリした表情をしている。
思わず「なんでやねん!」と大阪弁でツッコミたくなるぐらいの切り替えの早さだ。
「え~、うっそ~?あたしも会ってみたぁい。ねぇ、今度紹介してよ?」
早速リナが食い付く。
それに続いて、
「じゃあ、私にも」
トモも手を挙げる。
さらに、ポテチを食べ終わってジュースを飲んでいたマサも「俺も!」と。
こうなったら物はついでとばかりに、
「んじゃ、俺にも」
ナオが調子に乗って言うと、
「どうぞ、どうぞ、どうぞ」
と、一斉にリナ達が手を差し出しながら譲りだす。
すかさずナオは
「なんでだよ!」
と言いつつ、出された手を払った。
すると、またまた大爆笑。
「君達、ダ○ョウ倶○部のパクりはいいから、話を進めさせてくれないかなぁ?」
さすがにこう毎度々々笑いで話が途切れるのを悪いと思ったのか、タカがたしなめる。
「すいません、いつも脱線しちゃって・・・」
「いいんだよ。それにしても君達は本当にいつも明るくていいねぇ。私達まで元気が出てくるよ」
そう言って吾一はみんなに微笑みかける。
でもさすがに悪いと思ったのか、ナオ達は真面目に話し合おうとお互いに注意し合った。
どうやらマサも再び食べ物に手を出すのは遠慮しているようだ。
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