第二章『四人のイレブン』

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「え~と、次は三人目だったかな?三人目は部長の中浦雅良君。彼はこの四人の中でも特に私が目をかけていて、社内では若手のホープと言われているんだ」 「そうそう、その上元サッカー部で、身長も高くてイケメンなのよねぇ」 いつの間に戻って来たのか、レナがソファーに座りながら言った。 その顔は、さっきまでの涙が嘘のようにスッキリした表情をしている。 思わず「なんでやねん!」と大阪弁でツッコミたくなるぐらいの切り替えの早さだ。 「え~、うっそ~?あたしも会ってみたぁい。ねぇ、今度紹介してよ?」 早速リナが食い付く。 それに続いて、 「じゃあ、私にも」 トモも手を挙げる。 さらに、ポテチを食べ終わってジュースを飲んでいたマサも「俺も!」と。 こうなったら物はついでとばかりに、 「んじゃ、俺にも」 ナオが調子に乗って言うと、 「どうぞ、どうぞ、どうぞ」 と、一斉にリナ達が手を差し出しながら譲りだす。 すかさずナオは 「なんでだよ!」 と言いつつ、出された手を払った。 すると、またまた大爆笑。 「君達、ダ○ョウ倶○部のパクりはいいから、話を進めさせてくれないかなぁ?」 さすがにこう毎度々々笑いで話が途切れるのを悪いと思ったのか、タカがたしなめる。 「すいません、いつも脱線しちゃって・・・」 「いいんだよ。それにしても君達は本当にいつも明るくていいねぇ。私達まで元気が出てくるよ」 そう言って吾一はみんなに微笑みかける。 でもさすがに悪いと思ったのか、ナオ達は真面目に話し合おうとお互いに注意し合った。 どうやらマサも再び食べ物に手を出すのは遠慮しているようだ。
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