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寂しさ
「翔はどこに住んでるの?」
そういえば聞いていなかったなと思い聞いてみると、
「雪は、どこに住んでんだ?」
と質問には答えず、質問で返してきた。
とりあえず、家の位置を隠しているわけでも秘密にしているわけでもないので、答える。
「丸井町のマンションに住んでるよ?」
「じゃあ俺もそこに住む。」
「………………………………。」
「………………………………。」
暫く彼の言った言葉の意味を考え込んでしまった。当然の事だが全くわからなかった。
「は?え、ちょっとまって。お前、ご家族は?一緒に住んでるんじゃないのか?」
「あ?驚く所そこか?まぁ、いいや。で?家族、か。いいや、俺の家族は皆海外だ。」
家族全員が海外、、、か。
「寂しく、、ない、の?」
あまり触れてはいけない話題かと思いつつ、あまりに自分と似た境遇にある事から尋ねてみたくなってしまった。
「寂しい?んー、どうだろうな。自分で決めたからってのもあるけど、今はお前がいるから寂しくはねーな。」
それを聞いて、少し嬉しく感じてしまった。
「なにか大事なことをもう一つ聞くのを忘れているような、、、?」
まぁ、そのうち思い出すだろう。
そう思った自分を数十分後の自分が恨めしく思う事を彼はまだ知らない。
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