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フレンド申請
「なぁ、」
「っ⁈⁈」
びっくりした。急に隣から話しかけられるなんて思っても見なかった。ましや、話題の中心にいるはずの転校生に。
「わ、わり、別に驚かせるつもりはなかったんだけど、驚かせちまったみたいで悪かったな、、。」
田中君はちょっと気まずそうに目を逸らした。よく見ると少し頰が赤い気もする。照れているのかもしれない。
「いいよ大丈夫!ほんとちょっとびっくりしただけだから。あ、そうだ!何か用があったんじゃないの?」
彼が話しかけてきてくれた理由を聞いてなかった事に思い当たったのだ。
「あーと、隣、うるさくてごめんってのと、、」
田中君は、ものすごく言いにくそうにそして少し恥ずかしそうにしている。意外とピュアなのかもしれない。
「?うるさいとしても、田中君は悪くないんじゃないかな??だから田中君が謝ることじゃないよ!」
「あーと、そう、、だな。そうかもしれない、、。」
田中君はそこまで言って覚悟を決めたようにこちらをバッと見て爆弾を投下した。
「俺と、友達になってくれ。」
「……………………………。」
一瞬冗談かと思ったが彼の目は至って真剣だ。今時の小学生でも中々やらない、リアルな友達申請を受けた僕は断る理由もないので承認することにした。
「えっと、、うん。いいよ。友達、なろ?」
すると田中君はふわあぁぁと照れて真っ赤になっている顔で花の咲くように心から嬉しそうに笑った。
「ありがとう!あーと、雪、、って呼んでもいいか?」
「もちろん!じゃあ、翔って呼んでもいい?」
「おぅ!ありがとうな雪!」
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