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 どれほど時が経ったのか。  もう一度、戸口のほうから音がした。  女は立ち上がって、土間の方へ下りていった。  ガタガタとかしましい音を立てて、引き戸が横へ動く。  外へ出た女が見下ろせば、その足元には、全身雪にまみれた若い男が打伏せになって倒れていた。
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