おしまい

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おしまい

結局、倉庫に用事で来た用務員のおじさんが、鉄扉が開かないことに気付き、接着剤専用の剥がし液をかけてもらい脱出できた。 三人組は保健室に搬送。 容態はパンチパーマは頭部たんこぶ。モヒカンは足の小指の腫れ。アフロは頭痛。 「いやー、やっぱ佐藤さんってすごいっすね、色んな意味で」 「ついてくんなよ!」 「弟子として誇りっす」 「弟子なんていらねーよ」 「じゃ、その座くだせぇ」 「ドストレートだな、おい」 「下克上するために弟子として置いてくだせぇ」 「なんで寝首かかれるために弟子にすんだよ、バカにすんな!」 食堂の席で佐藤は鈴木の額に腕押し、制する。 「自分、2110で一生生きてくって決めてんす」 「ここに来る奴はそー言って現実甘くねーッて知って退学すんだよ、てめーもそーなんだよ」 「最初は我慢して金魚のふんとしてくっつきます」 「我慢ってなんだよ!金魚のふんなんざ便所に流して終わりだ」 「じゃあ、トリモチみたいに粘りつきます」 「きもちわりーな!さっさと退学しろ!」 「いやっす、ここで生きてくんす」 食堂で佐藤はカレー、鈴木は大福を食べながら言い合う。 「佐藤さん、食べながら喋らないで下せぇ、米粒飛んできます 」 「オメーこそ、大福の粉飛んでんだよ!オレの顔が白くなってんじゃねーか!てか、なんで学食に大福あんだよ!」 「回復っす」 バカな佐藤にくっついてればいずれ、その座を自分のものにできるチャンスがくる。下克上するまで利用させてもらいますぜ。 「おい」 「はい」 「心の声駄々漏れてんぞ」 「気のせえですよ」 「バカな佐藤っつったろ」 「思ってただけで言ってませんよ」 「思ってんだったら同罪だろ!」 「凄いですね、同罪とか知ってんすか」 「バカにしやがって!」 「ーーだー」 「ーーーっーー」 佐藤 勉 国立21102校 東校舎 四天王が一、東番長 六年生 又の名を広辞苑の君 24歳 校成績優秀 永久在籍取得 鈴木 太郎 国立21102校 東校舎 新入生 19歳 永久在籍取得のため下克上を狙う
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