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 龍樹、欲しいものとかあんのかな。今朝、トイレットペーパー買って来いとは言われたけど。 「レイジくん」  ブースから芳之がひょこっと顔を出す。 「大体セッティング出来たんだけど、レイジくんのテイク聴かせてくれる?」 「おう」 「僕、好きなようにアレンジして来ちゃったけどいいかな?」 「お前がやったんなら間違いねぇだろ? 任せるよ」  こんなふわふわしたヤツだけど、ギターの才能だけは天才的だ。 「わかったよー。レイジくんのテイク聴いてから最終決定するね!」  芳之はコンソールルームに戻って来て、自分でPCを操作すると、依頼してあったUnder the moonの俺のテイクを流し始めた。
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