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「パズー? さっきからなにをブツブツおっしゃってますの?」
ステージ4までは勝たせてやったが五歳児の姿になってからは全く、一切、毛頭! クリアさせる気はない。
「おやすみ前のホットミルクに蜂蜜をひとサジお入れしましょうかと」
だって愛するナルシアがあんなブルン!バイン!なバケモノになってしまったら……ロリ神は哀しみと怒りと吐き気で、この世の全てを熱砂の炎で焼き尽くすだろう。
「まあ素敵。私、ハニーミルク大好き」
「大す……!? ブフォァッッ!」
魔力の粋を集めて作られたこのゲーム。その真のシステムと野望をナルシアは知らない。
「あとねパズー。今夜は一緒に寝てくださる? なにやら悪寒というか、身体がゾワゾワしますの」
「犯されかけたしな」
「今なんて? おかひじき?」
「はい。明日の朝食メニューです。ああ、もちろん添い寝はお任せください」
そして、このゲームをこれ以上クリアしない事で魔界と人間界の平和が保たれているということも……。
「ナルシアさま」
「はぁい?」
可愛らしい翡翠の瞳に瑠璃が柔らかく微笑む。
「愛しています」
「パズー……」
それは真実、心から。
「いつか……この想いに応えてください」
「ヤなこったですわ」
「おふうっ!!」
可能性があるとするなら、それは彼女が成長した時。だがその時彼は……。
二人の無限ループはこれからもハードに、コアに、続いてゆく。
《ナルシア❤ギルティア ―GAME リセマラ―》
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