5人が本棚に入れています
本棚に追加
視線
仕事がなかなか片付かず、柚希が会社を出た頃にはとっぷりと日が暮れていた。
住んでいるアパートの最寄りの駅で電車を降り、改札を出てため息混じりに夜空を見上げる。
空には真ん丸で大きな満月が浮かんでいた。
ふと、何やら違和感を感じ、柚希は周囲を見回した。
特に何も変わったところは無く、同じ駅で降りた人達が家路につく背中が見えた。
柚希も気のせいだと思い、そのままアパートへの道を歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!