第1章 東海大会

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第1章 東海大会

第1話:東海大会へ!   聖陵学院高等学校。  静岡市内といっても中心部よりは北側へ離れており小高い山ん中枢に位置している。  制服に身を包んだ生徒らが学校へと登校する中、校舎には大きめな垂れ幕が貼ってある。 『聖陵野球部、東海大会出場おめでとう!』  大きく書かれた文字を登校する生徒たちが見上げる。  そんな中、同じように垂れ幕を見上げてニンマリと笑顔を見せる生徒がいた。 「東海大会……。」  その生徒の名は横山俊哉だ。 「おうトシ。」 「あ、竹下おはよう。」 「おっす。おー、でっかい垂れ幕だなぁ。」 「凄いよねぇ。」  後ろから声をかけてきたのは竹下隆彦。  俊哉と同じ野球部で正捕手を務める二年生だ。 「しかし。東海大会に出れたんだよな。」 「うん。夢じゃないよ?」 「選抜出るには最低でも決勝進出が鍵だな。」 「その通り。決勝に出れればほぼ確定。でも油断してたら途中で落ちるよね。」 「だなぁ。」  聖陵学院野球部として初となる東海大会への出場。  その記録を俊哉や竹下を初めとした野球部員らが見事決めてのけたのだ。 「東海大会は今年何処で開催だっけ?」 「此処だよ。静岡。」
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