プロローグ

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物心ついた頃から、ずっと 母親代わりだった父方の祖母を 昨年の秋に亡くしたこのお話の 主人公である【桜井まお】は この春から 通うことが決まっている短期大学がある、 【阪急京都線相川駅】近くにある。  築二十五年のワンルームマンションを、 一人娘であるまおに、とても激甘な 父親に借りてもらえる所までこじつけ 何とか憧れていた一人暮らしを始めていた。 そして、大阪のキタと呼ばれる繁華街の中にある [ティンカーベル]というカフェで、アルバイトを 始めたまおは、充実した毎日を送っている。 たまにおかしな(クレーマー)が居たり、最近では 外国人観光客で地下街が溢れかえっているけど… それでも、毎日それなりに楽しく働いている。 先輩たちも、まおのことをとても可愛がってくれてるし 店長も、超がつくイケメンのイクメンで愛妻家である。 大学で専攻した栄養学科も、好きなことだから 楽しくて仕方が無いくらいだった。 だが、まおには解決しないといけない 悩みごとがひとつだけあるのだった。 その解決しないといけない悩みとは、 まおが一人暮らしをしている築二十五年になる ワンルームマンションの部屋に住む同居人が×××で あることだった。
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