気の合う三つ子

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 先日、探偵である私に、友人から奇妙な依頼がきた。 「この写真を見て欲しいんだ」  友人は一枚の写真を見せてきたのだが、それはなんの変哲もない写真だった。 「奥さんと一緒に、山に登ってきたんだったな? いい写真じゃないか」  そこには、奥さんとともに写る友人がいた。 「ああ、ここを見てくれないか?」  友人が指をさした場所には、一人の中年男性が写っていた。 「この男が何かしたのか?」  私が聞くと、友人は、さらに懐から、一枚の写真を取り出した。 「この写真も見てくれるか?」 「ほう……」  そのもう一枚の写真を見てみると、私と彼の共通の知人が写っていた。  しかし、注目すべきはそこでないことをすぐに理解した。 「同じ顔の男が写っているだろう。この写真、実は同日、まったく違う場所で、撮影されたんだ」  私が驚いていると、友人は、さらに一枚の写真を取り出した。 「これは、違う国の友人が同じ日に撮った写真だ」 「何?」  その写真にも同じ顔の男が写っていた。 「なるほど、確かにこれは奇妙だな」  同日、違う場所で、まったく同じ顔の男がいた。  これは、不思議だともいえる。 「三つ子なら、それはそれでいいのだが、気になってしまったんだ。調べてみてくれないか」  私は、それを了承し、調査を開始するのだった。
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