③ー学校ー

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「それで中学は、  小学校の友達に誘われて、  運動音痴のくせに運動部入って。  でも、  中学の、  女子の運動部って特に、  本当に、  陰口とか、  いじめとか、  ひどくて。  男子と仲のいい子のこと、  『男好き』とか言って、  仲間外れにしていて。  その子の発言とか  行動とかに、  いちいちみんなで  顔見合わせて、  クスクスして。  でも、  そういういじめをする人って、  カーストの上位層の人だから、  その子に関わったら  私も、  その人達の敵になるのが  怖くて、  傍観者になっちゃって。  …でも、  私も、  部活の試合とかで  ミスした後とか、  すごい陰口言われてて…。  それを教えてくれた  部活友達に、  『そういう陰口する人、嫌い』って  愚痴こぼしたら、  そのこと、  陰でバラされて、  私も  無視とかされるようになって。  その友達も、  上位層の人について、  私と、関わらなくなっちゃって。」 「そういうのもあって、  中学は精神的に参ってて。  …そういうときって、  誰かに  悩みとか、愚痴とか  聞いてもらいたいけど、  同級生に言ったら  バラされるから、  母に話して。  そうしたら、  『愚痴とか聞きたくない』  とか  『あんたって   そういう話しかできないの』  とか、  拒否されてしまって。  だから、  誰にも言えないで、  …溜め込むしかなくて。」 「…そういうことがあって、  他人なんて、  信じられなくなって。  一緒にいても、  つまらなくて。  でも、  友達がいないと、  周りのみんなが敵になるし、  学校行事も色々面倒だし。  だから、  無害そうな人と、  上辺だけの『友達』やって。  人の話に合わせて、  自分の気持ちを話さないように  したんです。  …でも、  そんなの当然、  楽しくないし、  他人に合わせて行動するのとか、  本当に怠くて。」 「…いじめのある学校が、  本当に、嫌いで。  行きたくなくて。  母に  『行きたくない』って  泣いて頼んで、  けど、  『行け!』って  怒鳴られて。  …だから、  辛い場所に、行くしかなくて。」
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